2017/06/29 今村夏子 ISBN9784022514745 「水をしみこませたタオルをね、頭の上にのせてると、悪い気から守られるの。うちのお父さんとお母さんはそう信じてるんだ」 「……そうか」 「うん」 「……そうか。信じてるのか……」 新村くんは困ったようにわたしの顔から視線をはずした。わたしは新村くんのことを好きだと思った。 「あんたも?」となべちゃんにきかれた。「信じてるの?」 「わからない」 とわたしはこたえた。 tagPlaceholderカテゴリ: reading book